堀川尚子のフォレストライフ~もろつか村~

堀川尚子

まちとムラを繋ぐグリーンツーリズムを推進する、一般社団法人 諸塚村観光協会に勤務。標高1,000級の山々に囲まれ、村の95%を山林が占め、人々がモザイク模様のように、あれもこれも兼ねながら暮らしている様子をお伝えします。

もろつかこんにゃく

毎年1月下旬から2 月の中旬にかけて、諸塚村では神楽の季節を迎えます。勇壮な舞と音で魅了する男性陣に、来場者をおもてなしする女性たち、地域の住民の手で伝承されています。

神楽が奉納される公民館(注1)の1つ南川にある、南川食品加工場の紹介をさせていただきます。

ここの看板商品は「もろつかこんにゃく」。

昔から諸塚村ではこんにゃく芋が生産されていたため、各家庭でこんにゃくが作られていました。

そのこんにゃくを、特産品として販売することになったきっかけは、毎年秋に開催される村民文化祭に出品した「椎茸こんにゃく」。

南川在住の女性が考案したことから、当時の婦人会員10数名が集まり製造が始められました。

当時の作業は、山仕事や家事が終った夜の時間に行われていました。

場所は南川生活改善センターの駐車場で、持ち寄った薪の火を利用し、こんにゃくを製造していたそうです。

設立当時からのメンバーの1人であり現在の代表である西田イサノさんは、「こんにゃく作りは詳しくなかったから下働きに徹し、火の点きが良い木を選んで持ってきていたね。」と、懐かしそうに話をされました。

皆で知恵を出し合い試行錯誤を重ね、椎茸や柚子などを練りこんだ「もろつかこんにゃく」として販売を始めると、地元や近隣のお店で喜ばれ、現在の加工場が完成したそうです。

この加工場では、毎年9月から10月にかけて、村内の多くのこんにゃく芋を買いとります。その量は、1トンほど。こんにゃく芋は、煮て、皮をむいて、冷凍保存し、年間を通してこんにゃくが製造されています。(注2)

昔ながらのこんにゃく芋と木灰水だけで作られる逸品「もろつかこんにゃく」は、宮崎県内だけでなく、東京の飲食店からも定期的に注文をいただく特産品です。

そしてもう1つ紹介したいのが、神楽が奉納される公民館だからと名付けられた「神楽だんご」。

春の新芽のヨモギがふんだんに使われた皮、中はつぶあん。

こちらもやまの恵みいっぱいの人気商品です。

現在は、4人の女性が働く南川食品加工場。その内、2人が20代であり、先輩方の味が受け継がれようとしています。

皆さんに、「もろつかこんにゃく」のおすすめの食べ方を尋ねると、「出来立てを柚子味噌で。」と、口を揃えて言われます。

このプルプル感を味わうには、刺身こんにゃくが良いようです。

☆特産品のお求めは「もろっこはうす」
http://www.morokkohouse.jp

☆南川神楽は2月1日~2日
詳しくは「もろつかナビ」→http://www.morotsuka-tourism.jp
注1:公民館
諸塚村内には、青年部・壮年部・寿会・婦人会・子ども会など世代ごとの部会と、社会部や産業部などを設けられた“自治公民館制度”があります。これは、住民による自治組織の団体であり、自治公民館は、役場と対等の立場で、16の公民館があります。
各地域の細部に至るまで、しっかりとした組織体制が確立され、行政と密接に連携しながら、一人ひとりが村づくりに参加しています。

注2:現在、「椎茸こんにゃく」は製造されておらず、幻のこんにゃくと言えるかもしれません。

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更新日時:2014.01.26(日) 17:00:37

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