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谷村 智樹(たにむら ともき)
東京都出身。慶応義塾大学環境情報学部卒。
東急観光を経て、現在は株式会社リクルートライフスタイルエリアプロデューサー。「じゃらんリサーチセンター(JRC)」の国内旅行に関する調査・研究を元に講演活動も行う。株式会社南九州プロジェクト代表取締役。2003年にフリーペーパー「ホットペッパー」の地域版を立ち上げるため、宮崎へ赴任。その後宮崎へ家族とともに移り住み、九州の野菜を東京都世田谷区で販売する店舗「九州の八百屋ファーマーズベース世田谷」を2012年オープンさせる。38歳。

  • 九州野菜の八百屋
    ファーマーズベース世田谷
  • 東京都世田谷区深沢4-29-5-105
  • TEL/FAX :03-6411-6026
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宮崎が大好きになって家族で移住

谷村智樹さんに初めてお会いしたのは、中山間地域活性化のためのパネルディスカッション。アグリツーリズムなど、示唆に富む旅行商品のパッケージの紹介をしていた。

質疑応答で都市部に住む人と地方に住む人の考え方の違いについて会場からきわどい質問が飛んでも、「僕は、宮崎が大好きになって移住してきました!」と物怖じせずにどんどん応える。

東京生まれ、東京育ち。慶応卒で、リクルートで、家族で宮崎に移住して、会社を立ち上げて、飲食店のオープンのコンサルティングをしていて、東京で八百屋をしている。という経歴を一読して、もっとたくさんお話を伺ってみたいなと思い今回登場して頂いた。
(撮影カメラマン曰くビジュアルのレベルも高い、要するにイケメンです。)

宮崎を元気にしたい。

全国展開するフリーペーパー「ホットペッパー」の立ち上げ担当として、銀座、吉祥寺、名古屋などを3ヶ月から半年単位で異動を繰り返し広告営業をしていた谷村さん。2004年に赴任したのが宮崎だった。初めて空港を降りて青い空やワシントニアパームなど南国の雰囲気に感激したが、昼間の街の様子に愕然とする。「おばあちゃんしか歩いてないじゃん!」

しかし、ミッションは「この街で新しい媒体を立ち上げる」こと。
地元採用の新人営業マンと共に、飲食店や美容室を営業に回るが、宮崎の人の反応は今ひとつ。とにかく、広告宣伝をして人を集める、商売で儲けるという感覚が伝わらない。「うちは、ほどほどでいいから」という反応が多かった。

ホットペッパー宮崎版を立ち上げ、組織マネジメントや事業計画など責任者としての業務を続け2年程した頃、クライアントから「次はどんな広告にしようか」「新しいメニューを考えている」という要望が寄せられるようになった。「どう売るか、どう表現するか」。広告宣伝の価値が伝わった手応えを感じた。
もともと、ホットペッパーのビジョンは「街を元気に」すること。広告宣伝をすることで、売上が上がり、サービスの質が向上し、カスタマーの選択肢を増やすことが理想の形だ。宮崎でその変化を目の当たりにして広告をただ売るだけでなく、街を変えていくということの面白さに気づいた。

そして、新しい媒体を立ち上げるためだけに訪れただけだった「宮崎」をいつのまにか好きになっていた。家族とともに宮崎に移住し生活をしていく中で、宮崎の良さをもっと東京の人に知ってもらいたいと思うようになっていった。3,11後、東京では九州の食材へのニーズが高まりつつあり、宮崎の野菜を中心とした食材を東京で販売できないかと考え、株式会社南九州プロジェクトを立ち上げた。

宮崎の良さを、東京のひとに、知ってもらいたい。

手始めに都内でマルシェ(展示即売市)を開催した。安心安全な食材へのニーズが高いと予想される20代後半〜40代のファミリー層が多く訪れる世田谷区駒沢の住宅展示場の一角を借りてマルシェを開いた。谷村さん自身、野菜を取り扱うのは始めての事。宮崎から空輸で野菜を運ぶタイムロス、商品の取り扱い方、値段の付け方、購入客の反応や嗜好など、学ぶ事が多かったという。
そして、購入客の「目で見て食べたいものを買いたい」というニーズと、店頭で直接販売を行うことで「宮崎の人の想いを直接伝える付加価値をつけたい」という想いから、2012年「九州野菜の八百屋 ファーマーズベース世田谷」を世田谷区深沢にオープンさせ、宮崎県と東京の消費者をより深く繋ぐ拠点を作った。

売れ行きや購入客のニーズは生産者に伝え、生産計画や商品開発の判断材料とする一方、購入客には生産農家や地域の情報などを伝えている。当初は低農薬を中心とした安心安全な食材へのニーズを狙っていたが、リピーターの声で一番多かったのが「野菜が美味しい」という嬉しい反響。輸送費や店舗コストなど商売に見合う値段を設定しても価値ある商品として受け入れられている。

特にトマトが人気でお土産用としてのリピーターが多く、贈答用のパッケージを現在、開発中。将来は生産農家見学ツアー等、顧客に宮崎へ旅行に来てもらうプランを考えるなど、ビジネスとしてのアイデアは尽きない。

野菜を買いに来るお客様についてのくだりでインタビューを収録した音源を聴き直してみると、小さな声で谷村さんがつぶやいていた。 「宮崎をちょっと好きになって欲しい、、、」

取材: 横山美和 (よこやま みわ)
宮崎市出身。宮崎大宮高校を経て、立教大学社会学部へ進学。在学中よりフリーアナウンサーとして活動。2003年に帰郷しテレビ宮崎入社。現在は子育てをしながらUMKテレビ宮崎、MRT宮崎放送、宮崎サンシャインFMの番組、CM等に出演の傍ら、宮崎県内で絵本とピアノのステージ「おはなしとおんがくの森」の公演も行う。 facebook: 横山美和

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