田鹿の「日南」海幸山幸自慢

一杯のコーヒーにつく価格のからくり(後編)

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一杯のコーヒーにつく価格のからくり(後編)田鹿の「日南」海幸山幸自慢

前回は同じコーヒーでも飲む場所によって、価格が違う、というお話でした。

それは、商品の質に加えて、コーヒーを飲む環境などで付加価値がつけられていく、ということでした。

さて、それを踏まえて、スターバックス、ドトール、マクドナルドのコーヒーを飲むお客さんは、実際は何に対してお金を払っているのでしょうか?

 

まずはスターバックスから。
コーヒー1杯の値段は300円と3社の中で一番高くなっています。スターバックスでコーヒーを買っている人は何に対して300円を払っているのでしょうか?
スターバックスの顧客は、ある程度時間に余裕がある非喫煙者。その顧客層に絞って、全店舗で禁煙にし、座席を詰めすぎず、ゆったりとできる空間作りをしています。くつろいでもらえるように、洗浄が不要で、机とぶつかっても音がでない紙コップをできるだけ採用しています。さらに、落ちつける静かな空間を維持するために、顧客からの要望が多かった「アルコールの提供」もしなかったわけです。(最近、一部の店舗でアルコールの提供を開始するらしいので、その動向も個人的にとても注目しています。)そして、そんな「スターバックスのコーヒー片手に仕事するイケてる私」という自己満足!?を得られることに対してのブランド力も付加価値につながっています。

 

次に、ドトールコーヒー。

1杯200円弱とスターバックスに比べると安くなっています。では、ドトールコーヒーの顧客はだれか。それはスターバックスの顧客とは全く逆の人たち。すなわち、喫煙者で時間の制限がある人。客先訪問を控えたビジネスパーソンが15分間、タバコとコーヒーを片手に資料のチェックをする、ような利用イメージです。なので、もちろんほとんどが喫煙席ですし、注文してからコーヒーが出てくるのも、とても早い。回転率をかあげるために椅子も硬いし高い。(椅子の硬さ、高さはお客さんの滞在率に大きく影響します!)スターバックスとドトールコーヒーは同じコーヒーチェーンでも狙っているターゲットが全く違うんです。

 

では、マクドナルドの100円コーヒーはどうでしょうか?
マクドナルドの顧客層は若い人たちを中心に幅広く設定されています。喫煙席も禁煙席もあります。座席は硬く、高さもあるので、回転率をあげたい一方で、無料のコンセントがあったり、Wifiも整備されています。ターゲットを幅広い若者に設定しているんでしょう。そして、高級アラビカ豆を使用した本格的コーヒーをドトールの半額の100円で提供しているのは、本当に驚きです。しかし、実はこれにはからくりがあります。

マクドナルドの利幅はコカ・コーラとポテト、ビッグマックになっています。マクドナルドの売上を増やすためには、客数と客単価しか変数がありません。別の言い方をすると、二つのうち、どちらかを変えることで、売上額は増えるわけです。そこで、目をつけたのが、客数を増やすこと。日常良く飲まれるコーヒーに目をつけ、美味しいコーヒーを目当てにたくさん来店してもらい、コーヒーと一緒にビッグマックやフライドポテトを注文してもらおう、という作戦なわけです。つまり、我々は100円で美味しいコーヒーを飲ませてもらう代わりに、ビッグマックやフライドポテトを売りつけられる権利を提供しているわけですね(笑)

 

このように考えると、普段の消費行動を分析していくと、本当は何を買っているのかがみえてきますね。

消費者心理を紐解いていくと本当に面白いものです。

更新日時:2014.05.07(水) 15:37:39

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