漁師町のとおちゃんとかあちゃんの話
~日南市漁協女性部グループ~

浜のハンサムウーマンにエールを! Vol.4

宮崎県の近海カツオ一本釣りの漁獲量は

なんと20年連続日本一(2014年現在)。

このうち日南市大堂津港は、

県内でも特に古くから水揚げが盛んな街として知られています。

今回は交通事故で亡くなったとうちゃんの意思を引き継ぎながら、

「おいしいカツオを毎日の食卓に並べて、

たくさんの家族に笑顔で味わってほしい」と願い加工場に立つ

浜のハンサムウーマンを紹介します。

 
 

長渡小夜子(ながと・さよこ)さん「かつおうみっこ節」「かつお角煮」などの味付けを担当。2男の母。65歳。

 
 

小夜子さんの夫・英文(ひでみ)さんは、大堂津漁協の職員で、

水揚げされたカツオの販売や販路の確保を担当をしていました。

燃油高騰や魚価の低迷、漁獲量の減少など、

漁師を取り巻く環境の厳しさを身に染みて感じていた英文さんは、

船が大堂津港に帰港すると、

ほとんど自宅に帰ることはありませんでした。

「少しでも高値で買い取ってくれるところを探して

市場へ問い合わせをしたり、加工先を探したり。

仕事に関しては本当に厳しい人で、

放ったらかしにしておくことができないまっすぐな人でした」と

小夜子さんは振り返ります。

 

そんな英文さんはいまから23年ほど前、

交通事故に遭い43歳という若さで他界しました。

自身も生後5カ月のころ父親を亡くしたという小夜子さんは、

「子どもたちには家庭の事情を理由に

やりたいことを諦めてほしくなかった」と

“男役”もこなしながら懸命に働き、

2人の息子を育て上げたそうです。

 

英文さんが亡くなった2年後の平成6年ごろ、

大堂津漁港ではシイラが大量に水揚げされたため、

そのすり身を作るために加工センターが設立されました。

当時、県漁連の職員だった小夜子さんは

縁あって同センターで働き始めましたが、

いつも自然相手、

浮き沈みも激しく予測のつかない漁業を象徴するかのように、

シイラの漁獲量は次第に減少。

採算の合わないセンターを閉鎖する話も一時はあったそうです。

 

その後、同センターの業務を引き継いで

平成13年に日南市漁協女性部加工グループが発足。

現在もグループの代表を務める竹井友子さんや、

小夜子さんら多くのメンバーのがんばりで

大堂津港で水揚げされた新鮮なカツオを使った「かつおうみっこ節」や、

トビウオを原料にした「魚うどん」などが製造されています。

 

魚影を追って誇り高く沖に出港する漁師たちと、

うまくいかないことがあっても「漁師たちのため」と

ひたすら想いを貫き通した夫・英文さん。

そんな夫の想いを受け継ぎながら、

小夜子さんはきょうも大堂津港の加工場に立ちます。

 

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更新日時:2015.03.05(木) 21:24:08

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